何を学べるの?
教育内容
土木環境工学コース/学科で学べること
山梨大学土木環境工学コース/学科では、数学、物理、化学といった、工学に関する基礎的な科目を学んだあとで土木環境工学に関わる6つの分野について学ぶことができます。
土木材料・力学一般 ー ものづくりは材料から ー
ダムや橋などを作るためには、コンクリートや鋼材といった材料を利用します。ある材料は引っ張る力に強く、またある材料は圧縮する力に強いなど、材料によってその性質は異なります。こうしたさまざまな材料をうまく組み合わせることで、壊れにくい構造物を作ることができます。
土木材料・力学一般分野では、構造物を作るための材料の強度・耐久性などの性質や、材料の性質を考慮して構造物を設計する方法について学びます。
構造工学・地震工学 ー 安全・安心なインフラの整備 ー
土木の分野では,橋梁をはじめとしてトンネル,ダムなど大型の社会基盤構造物を対象とし,地震などの自然災害に対しての構造物の挙動を把握し,それを基に安全で信頼性の高い設計を行っていく必要があります。
構造工学・地震工学の分野では,構造物の解析や合理的な設計を行うための手法として,構造に関する力学とその応用方法について学びます。
地盤工学 ー 土から離れては生きられない ー
「土」から成る「地盤」の上か中に、住宅、道路、鉄道、橋、川、海、ガス・水道管などが存在します。土自体は「構造物」の「材料」になります。地盤は、陥没事故、地震時の液状化、豪雨時の斜面崩壊などへの「防災対策」、土壌・地下水汚染、地下水利用による地盤沈下などの「環境問題」に直結し、ダムやトンネルなどの「設計」、施工位置などの「計画」を大きく左右します。
地盤工学分野では、土の力学とその応用方法を学び、安心・安全社会、環境保全を実現するための実用的な調査・設計・施工の技術・考え方を学びます。
水工水理学 ー 水とうまくつきあう方法を学ぶ ー
わたしたちの生活は、水をなくして考えることはできません。炊事・洗濯はもちろんのこと、農作物をつくるためにも、たくさんの水を利用しています。その一方で、大雨が降ると洪水などの災害を引き起こします。人間が水とうまくつきあうためには、水の動きを理解し、それを無理なくコントロールしていく必要があります。
水工水理学分野では、水の力学と、水を管理するための方法を学びます。
交通工学・国土計画 ー 便利で快適で安全なまちをつくる ー
便利で快適かつ安全なまちをつくるためには、道路や鉄道といった交通網を整備することと、限られた土地を計画的に利用することが必要です。たとえば、無秩序に開発されたまちでは、道路が狭く入り組んで不便なだけでなく、地震や火事などの災害のときに、避難や救助の妨げになります。
交通工学・国土計画分野では、交通網の整備や調和のとれたまちづくりの方法などを学びます。
土木環境システムー 自然環境との調和 ー
人間の活動は、できるだけ自然環境と調和したものでなければなりません。便利で快適な生活を営むために、貴重な自然環境を失ってしまうようでは、本当の意味での豊かな社会とはいえないでしょう。人間活動と自然環境の保全とをうまく両立し、いまの世代だけでなく、将来の世代も豊かに暮らしていくことのできる方法を考える必要があります。
土木環境システム分野では、人と自然が調和した社会を実現するための技術・考え方を学びます。
学生の一日へ
教育制度の導入について
- JABEE認定制度
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JABEE認定制度とは、大学など高等教育機関で実施されている技術者教育プログラムが、社会の要求水準を満たしているかどうかを外部機関が公平に評価し、要求水準を満たしている教育プログラムを認定する専門認定制度です。
JABEE(日本技術者教育認定機構)は、技術系学協会と密接に連携しながら技術者教育プログラムの審査・認定を行う非政府団体です。
山梨大学工学部土木環境工学科は、2005年度からJABEE認定を受けています。山梨大学工学部土木環境工学科の卒業生は、全てJABEE認定修了者となります。
JABEEのホームページへ
JABEE認定修了者のメリット
技術士補に相当する修習技術者の資格が与えられます。(技術士の第一次試験が免除されます。)
- 実践キャリア・アップ戦略 エネルギー・環境マネジャーキャリア段位制度
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「実践キャリア・アップ戦略」とは、平成22年6月18日に閣議決定された国家プロジェクトの一つです。新たな成長分野における人材育成と当該分野への労働移動を促すことを目的として、これまで以上に「キャリア」や「能力」で評価される社会、生涯を通じて専門的スキルの向上とプロフェッショナルとして誇りをもって生きられる社会の実現を目指しています。「キャリア段位制度」とは、実践キャリア・アップ戦略に基づき、職業能力・生涯キャリアを認定する制度です。
「エネルギー・環境マネジャー」とは、実践キャリア・アップ戦略「キャリア段位制度」に基づき認定された者で、持続可能な社会の実現に向け、エネルギー・環境の分野における環境・経済・社会の3つの視点での様々な取り組みの中核として活躍が期待される人材の総称です。
「エネルギー・環境マネジャーキャリア段位制度」では、エネルギー・環境それぞれの関連分野での求められる能力を知識と実践的スキルについて、特に実践的スキルを重点に評価し、キャリアを認定します。
山梨大学工学部土木環境工学科の授業科目が評価対象講座となりました(一定単位以上)(2016年11月4日)。
認定証
レベル認定基準(公開用)
評価対象講座等認定基準
外部リンク
実践キャリア・アップ戦略 – 内閣府のホームページへ
EEMのホームページへ
教育プログラム
- 教育理念
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本コース/学科は養成する技術者像を「土木工学と環境工学に関する広い基礎知識・技術を併せ持ち、持続可能な社会の構築に意欲的に貢献できる技術者」と設定し、教育・研究にあたっています。本学科では主に環境と調和した社会基盤の整備・管理、災害に強い安全な国・地域づくり、快適で環境に配慮したまちづくり、生活環境の充実、自然環境の保全などの分野を対象としています。
以上の教育理念に基づく以下の学習・教育到達目標のもとで、JABEEの共通基準と分野別要件(土木および土木関連分野)を満たす教育プログラムを作成し、2002年度から実施しています。
本コース/学科の教育プログラムでは、工学部履修規程にしたがって、全学共通教育科目と専門科目を修得することにより、学士としての基本的素養やJABEEの指定する土木環境工学科の主要な6分野(土木材料・力学一般/構造工学・地震工学/地盤工学/水工水理学/交通工学・国土計画/土木環境システム)に関する知識・素養を身につけて、各学習・教育到達目標を達成することにより、土木技術者、環境技術者として幅広い分野で活躍する、技術者像に合致した人材の育成を目指しています。
教育方法としては、通常の講義だけでなく、実験・実習・演習・インターンシップ・特別講義・卒業研究等にも多くの時間が割かれています。さらに、技術者倫理、コミュニケーション能力ならびにエンジニアリングデザイン能力についても、その教育の強化が図られています。
- 学習・教育到達目標
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山梨大学工学部土木環境工学科の学習・教育到達目標は、以下の通りです。
(A) 技術者の責務の自覚
様々な知識を修得し、技術が社会や自然に及ぼす影響や効果、および技術者の社会に対する責任を理解して、これを説明することができる。
(B) 技術者としての知的基盤の形成
科学技術における基礎としての数学、自然科学、情報処理能力を身につけ、知的基盤を形成して、これを応用することができる。
(C) 専門基礎学力
土木材料・力学一般、構造工学・地震工学、地盤工学、水工水理学、交通工学・国土計画、土木環境システムの基礎を理解して、これを説明することができる。
(D) 問題解析・分析能力
主要分野に関する実験・実習における実体験を通じて、現象の理解を深め、これを応用することができる。
(E) 学習および問題解決能力
演習科目・研究を通して、自発的・継続的に学習し、問題解決に取り組むことができる。
(F) 問題の把握および専門知識の応用力
基礎科目で習得した知識・技術を課題探究、問題解決に応用することができる。
(G) 計画立案・管理・実行能力
自然と調和した持続的な社会基盤整備の技術を創造・適用することができる。
(H) 目標達成能力
自ら課題を提示し、問題の在処を明確に説明することができる。
(I) デザイン能力
課題に対する問題解決策を提案することができる。
(J) 論理的な表現・伝達能力
コミュニケーション能力を有し、論理的に表現することができる。
各学習・教育到達目標の達成基準について
各学習・教育到達目標は、添付ファイルに示す「土木環境工学科の教育プログラム修了要件」を満たすことによって達成されます。
- カリキュラム
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土木環境工学科で開講している科目は、以下の通りです。
科目の詳しい内容は、シラバスをご覧下さい。
なお、シラバスの[JABEEプログラムの学習・教育目標との対応]で、『F.問題の把握および解決能力』は『F.問題の把握および専門知識の応用力』に、『I.実務的遂行能力』は『I.デザイン能力』に読み替えてください。
電子シラバスへ
教養教育科目 |
- 土木環境のコミュニケーション
- データサイエンス入門
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学部基礎ゼミ |
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基礎教育 |
- 線形代数学Ⅰ
- 線形代数学Ⅱ
- 微分積分学Ⅰ
- 微分積分学Ⅱ
- 基礎数学及び演習
- 微分方程式Ⅰ
- 微分方程式Ⅱ
- 情報処理及び実習
- 数値計算及び実習
- 基礎物理学Ⅰ
- 基礎物理学Ⅱ
- 応用物理学
- 基礎化学Ⅰ
- 基礎化学Ⅱ
- 基礎生物学
- 技術者の倫理
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基礎工学 |
- 土木環境デザイン
- 測量学
- 測量学実習第一
- 測量学実習第二
- 土木環境科学実験
- 建設材料学及び演習
- コンクリート構造学第一
- 建設工学実験Ⅰ
- 構造力学及び演習第一
- 構造力学第二
- 土質力学及び演習
- 建設工学実験Ⅱ
- 水理学及び演習第一
- 水理学第二
- 計画学基礎及び演習
- 都市計画
- 防災工学Ⅰ
- リスク管理・危機管理概論
- 衛生工学及び演習
- 環境生態学
- 環境工学概論
- 環境工学実験
|
応用工学 |
- エンジニアリングデザイン
- コンクリート構造学第二
- 構造動力学
- 構造解析学
- 地盤工学
- 水文学
- 総合河川学
- 交通計画・設計
- 景観工学
- 防災工学Ⅱ
- 水処理工学
- 環境生物工学
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特殊研究 |
- ベンチャービジネス論
- 品質管理概論
- 実践ものづくり実習
- PBLものづくり実践ゼミ
- キャリア形成実習3
- キャリア形成実習4
- リーダー養成特別演習1
- リーダー養成特別演習2
- データエンジニアリング基礎
- AI基礎
- 土木環境行政法
- 土木環境工学最新事情
- 特別講義
- インターンシップⅠ
- インターンシップⅡ
- 土木環境工学英文講読
- 土木環境工学卒業論文
|
その他 |
- キャリア形成実習1
- キャリア形成実習2
- リーダー養成特別インターンシップ1
- リーダー養成特別インターンシップ2
- 機器分析特別講義IA
- 機器分析特別講義IB
- 機器分析特別講義IC
- 機器分析特別講義ID
- 機器分析特別講義IE
- 機器分析特別講義IF
- 機器分析特別講義IG
- 機器分析特別講義IIA
- 機器分析特別講義IIC
- 機器分析特別講義IIIA
- 機器分析特別講義IIIB
- 機器分析特別講義IIIC
- 機器分析特別講義IIID
- 機器分析特別講義IIIE
- 職業指導第一
- 職業指導第二
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教育に対するご意見・ご要望
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